屋久島を自由に旅する GREEN MOUNT

屋久島を自由に旅するガイド GREEN MOUNTの公式ブログです。 トレッキング、ピークハントやキャンプなどの山のツアーから、今話題のSUP(スタンドアップパドルボード)、SUP YOGAなどの川のツアー他、天候に合わせてスタッフにお任せツアーなどを運営しています。 ツアーの様子や、活動報告、日々の屋久島LIFEなどを随時UPしてますので、屋久島に興味のある方は是非チェックしてみてください。

タグ:つながり

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僕は元気してます。
 

テレビでも報道されてましたが、現場にいた人間として情報共有します。
 

お客さんがしっかりと我慢してくれました。
個々のガイドと保全協議会、タクシー、バスの乗務員の方が一つのチーム組織として動いてました。
この場所にはいない、たくさんの方々が助けることに必死に努力してくれました。
 

「つながり」が、今回の出来事が起きても誰も大怪我をせずに無事に救助できた理由だと思います。

ネット上、メディアなどでは、ガイドさんのおかげという意見から、なんでガイドなのに判断できなかったんだ!!など、たくさんの意見が上がってきます。
 

このことは誰も大怪我をすることなく終わったから言えることですが、責任の所在を攻めても何も起きません。この教訓から何を学びこれからに繋げるのかが、大切なことだと思います。

だって、人間の歴史は予想できないところで何度も何度も耐え忍び、知恵を出し、道を間違えても歩み続けてきたんだから。
予想を立ててもその通りいっているなら、世の中でこんなに災害はないんじゃないでしょうか。
 

最後に一言。
この日のガイドさんの動き、僕は一生忘れません。誰も自分を優先した動きはしてませんでした。自分は後で全てのお客さんが先。
こんなことが起きた時だからこそ、その人の本質がでてきます。
自分のお客さんだけじゃなく、全ての人を対象にした動き、本当に素晴らしかったです。
 

そして、サポートしたガイドは現地にいた28人だけじゃないです。
この島に住むたくさんのガイドさん、役場、警察、消防、自衛隊、国が、里から僕らを助けるために考えられる全ての知識を出し合って行動してくれました。
 

僕は写真の通り全身ずぶ濡れで、深夜に震えが止まらなくなってしまったのですが、里からの応援SNSを見て、心底冷えてた身体にもう一度火を起こすことができ、一夜を過ごすことができました。
 

声を大きくして言います。
皆さんの少しづつの心から念じた思いが、僕らに大きな、大きな勇気をくれました。
ガイドとしてもひとりの人間としても自分を愛してくれてありがとうございます。

心から感謝します。
有難うございました。

屋久島を自由に旅する
GREEN MOUNT
想定外の出来事から学ぶ日々
https://greenmount.jp 

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携帯の音が鳴り響き、ささっと出るとEarth Trabesのヒロミからだった。
「アキ、今度4泊5日の縦走をしようと思っているんだけど、サポートどう?」
この言葉を聞くのは2回目
前回は3泊4日のツアーだった。
そのツアーも奇跡的な天候に会い、雨やら晴れやらと、心の中まで染み渡る縦走ツアーであり、今でも鮮明に覚えている。

ヒロミとのツアーはお互いが信頼した上で出来上がっていて、旅の目的地に行くことを重点においているツアーではなく、旅のプロセスに重点を置き、その時のコンディションに順応できる内容となっているため、僕にとってはとてもやりやすい。
「もちろん全然OKだよ」
「ありがと〜じゃ〜企画練っていくね、今回も森を通じて参加する全員に、自分の物語を歩ききって欲しいんだよね。」
「いいね〜!やろうよ!僕も久しぶりに森の中にどっぷり入りたい。」
そんな言葉から今回のツアーが出来上がってきた。

もともと僕は心に響くような旅、何かをチェンジしてしまうほどのインパクトがあることが大好きなせいもあり、通常のツアーでは思いつかないようなことに目を向けてしまう。
同時に安全も気にしてしまう自分もいるので、両極端な性格だ。

ヒロミと一緒に旅に行くのは大好きだ。これが2回目となる。
でもGREEN MOUNTとしてツアーに参加し、4泊ものロングステイをするのは今回が初めてになる。
心の中で、様々な思いがぐるぐると回っていたのを覚えている。でも決して恐怖から来るものではなく、暖かい風のように、心地よく心の中を回っていた。

ツアー行程が出来上がった時に、僕の第一印象は!
これ、最高じゃん!!
登山道だけど、ほとんど誰も使っていないコースをメインに屋久島を縦走する。
一緒に行くメンバーは決して登山家ではない、
通常の思考回路の人間だったら、絶対こんなことを考えないコース。

しかし僕らは、このコースを今回参加する全てのメンバーと、心を通わせ、つながり、助け合い、協力しながら下山した。
今回のツアーから、参加した全てのメンバーに感謝の意を表してここに僕の物語を残します。

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最初に撮った一枚は、屋久島の森の中へと入山するために、それぞれが、それぞれの思いを伝えていく。
ヒロミくんの最初の一言が僕の心を揺さぶった。
「森からもらうだけじゃなくて、森にも与え続けてくださいね。」
人間が森から離れて生活をし始めたのは地球の歴史を振り返ると、つい最近の出来事
誰もが屋久島の森から何かを得ようとしているが、そうではなく、与えることで循環することを体験して欲しいと伝えていた言葉が、今でも頭に残っている。

天候は晴れる時もあったが、2日目からは曇り、雨、大雨、土砂降り、また晴れと様々な表情を見せてくれた。
その度に心の中にある「決められた枠」は屋久島の森の中で自由に生きる植物のようにジワジワと外されていった。
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雨の中を歩くのは嫌いじゃない。
正確に言うと嫌いだった。
この島に来て、仕事がらたくさんの土砂降りに出会い、雨と向き合う時間がたくさん増えたため、今では雨でしか体験できないことをしようとする自分もいるぐらいだ。

その時の環境を変えることよりも、その環境から何を学ぶかが好きになっている自分がいる。
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雨のおかげて、水滴が辺りの世界を拾って、さらに神秘的な世界を見せてくれる。

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今年はハイノキが満開らしく、気持ちのよいぐらい色々なところで、見ることができた。

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旅をすると色々な発見がある。
切り株の中からのぞくと、ここにも木の心を見ることができた。

気づくとあっという間に2日が経ち、いよいよ奥岳のメインストリートにお邪魔することになる
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5月中旬から屋久島の奥岳を色付けるシャクナゲの蕾
水滴が付き、あとは太陽を待つだけ
ピンク色から白へと開花し色が変化していく姿はとても素晴らしく、僕の心の中を生まれた時の色にリセットしてくれる。

みんなの笑顔を見ると、とても心があたたかくなった。
人の心が感じられること、温かさや豊かさを感じながら、時には悲しみを共有し、甲高い声で笑い、今ここに生きていることを喜び合う。
心が通い合い、一人一人が、一人一人を大切に思う気持ちが伝わってきて、僕らはみんなで一つになっていた。

こう言った時、神様はきっと見ている。
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朝から続いた大雨は嘘のように上がり、雲の中から巨岩が現れ出した。
あそこまでもう少し!
期待していたことが、期待していた通り起きるのはなぜ?
そこに答えは見つからないが、きっとこうだろう。
枠を外すことで、不安を取り除き、ただただ信じることが循環の流れに入り込んだんだろう。
与えることでもらえるギフト。
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永田岳から見た夕日を僕は忘れることができない。
だから、また来てしまった。
この夕日を見たくて。
そして、今回もその夢は叶い、想像を超える世界を僕らの目の前に与えてくれたことに感謝している。
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何かを手に入れたければ、何かを手放すのではなく、与えること
与えることで、循環の波に乗れる

山の中にも波に乗ることができる。
森でも、里でも、海でも、どこえでも。。
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5日目は早朝のこの森を見たくて、辿り着いた。
人の手が入らなかった頃の屋久島の森の姿が今でもわずかだが残っている。
ツアーはここが最終日となる
そしてここでよかったと、心から思っている自分がいる。
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今回も大きな学びを、一人ではなく、7人のメンバーで感じることができたことに感謝している。
企画してくれたヒロミ、参加してくれたよっちゃん、かんちゃん、ゆりちゃん、えいじさん、たかおさん、
いつもその時に必要な人が、まるでパズルのピースを埋めるように助けてくれる。
途中ですれ違った金ちゃん、亀ちゃんにも

今回も、大きな愛に包まれた、自分を成長させるツアーでした。

いよいよ来年からGREEN MOUNTも1泊2日のツアーを縮小し、大いなる自然の愛に触れる3泊4日のツアーを企画していきます。


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