11月最後になる縄文作までのガイドは、70代から80代のお客さまのサポートガイドを。
最近では登山経験も少なくなつていたらしいのですが、自然のポケットの会田さんが提示した、数ヶ月のトレーニングメニューをこなしてきた参加者の皆さんです、
数年前に屋久島に来られた方もいらっしゃいましたが、その時は断念してしまい二度目の挑戦という方もいました。きっと今日まで一生懸命トレーニングを重ねてきたことだと思います。
縄文杉に会いたいという気持ちが、参加者、天気、添乗員さん、そして僕らガイドと 全てがまるでひとつのチームであるかのような一日でした。
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会田くんから連絡が来て、アキ君手伝って欲しい仕事があるんだと、言われた時にすでに嬉しくてどんな内容だろうとサポートさせて欲しいと思ったが、内容を聞いて果たして僕にこのミッションを全員に楽しんでもらえるサポートができるのかと、不安もありました。
しかし僕を選んでくれたことに、僕のできる精一杯をやろうと受けさせていただきました。

 事前の打ち合わでは、3チームに分かれ、僕はチームには入らず常に最後尾を歩くサポーターと決まりました。。
歩けなくなった方を連れて帰るサポーターではなく、全体のペースが苦手な方に付き添い、可能な限りミッションをクリアするためにいるサポーターであり、行くか、行かないかの最終的な状況判断をし、リーダーに相談する役目でもあります。
3チームのガイドさんたちは、事前の情報からの推測と、当日会うお客さんの状態を常に把握したうえでコミュニケーションをとり、必要であればチームで話し合い、お客さんにとって一番良い状態をつくっていくために、色々なところにそれぞれチェック項目をつくっています。

ガイドというしごとは国家資格でもないので安易に考えられる場合が多く、実際怪我もなく安全に帰れると、ガイドさんいらなかったかも?と思われることもありますが、決して誰でもできる仕事ではないことは理解していただきたいです。卓越した知識と、安全面、大自然を相手にした状況判断力、そしてそれをこなす身体的な能力値の高さは、仕事の中でも非常に高い位置にあると僕は思っています。
理由は、先祖がこの大自然の中を生き残って今日様々な生き方ができるのは、その時代に存在した腕の良い、勘の良い道案内人(ガイドのような人)が、状況を的確に読み取り目的地に安全に届けたりできたのではと、思っているからです。
今は安全な世の中になったが、やはり大自然とのコンタクトにガイドという仕事があり続けている本質の部分は、昔と変わらない理由なのかもしれない。
そこに自然の中の楽しさや、自然側からの言葉を添えて人がどう関わっていったのかなど、ワクワクを付けだして、より深いことを伝えていくので、ガイドといく自然歩きはやめられない。
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話は戻るが、ちょうど昨日まで降り続いた雨も止み、秋の屋久島らしいカラッとした日。
北西の風が時に強くあたるところでは、冬の始まりを感じてしまうほどの冷え込みを体感した。
歩き始めは、まだ朝日も上がらずの闇の世界からのスタート。
だんだんと太陽がその姿をあらわすと、森の中に差し込む光に心が奪われる。
参加者の皆さんからも、気持ちがつたわってくる言葉がチラホラと聴こえてきて、皆さんの心から身体的なバロメーターが読み取れる。
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今回ガイドさん、そして参加者の方から頂いた、気づいた学びは、、
安全には安心がつきもの、行き先を急ぐ事よりも、時には止まって辺りを見渡し、一息できる時間が大切な時もある。時に支配されると、安全は遠くなり、ストレスはやがて他に広がる。
焦る事で、大切な何かを見落とし気味になる21世紀。鼻から空気を吸って口ら出すゆとりで生きて生きたい。
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心を大切にする自然のポケットの会田くんには、今回たくさんの事を学ばせていただき、感謝してます。

自然のポケット
http://pockets.jp/

そして今回の主役の皆さん
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最後の最後まで諦めずに自分の足で歩き続けた参加者の方、
すでに到着しバスで数時間前から休息されていた参加者の方全員が、最後の一人を迎えるシーン。
事前のトレーニングなしに、この結果はありえなかったと思います。

参加者の全員が、この旅の趣旨を理解していた一瞬。
私たちは、チームであることを。

心のそこから人と人との繋がりを感じた大いなる旅でした。